昭和52年3月に設立された医療法人愛正会は、同年10月に田尻ヶ丘病院を開設して以来、県北地域の医療の一翼を担う法人として歩んでまいりました。

昭和57年2月には社会福祉法人愛正会を設立し、医療と福祉の両法人が手を携えることで、地域の皆様に必要とされる医療・福祉の提供という大きな目標へ向けて歩を進め続けております。

現在は、医療法人として2病院と1クリニック、社会福祉法人として6施設およびその関連施設、事業所、保育所を運営しております。

これもひとえに、地域の皆様や医療機関・行政関係の皆様、多くの方々のご理解とご支援があったからこそであります。また、これまで献身的に業務に従事していただいた職員の皆様の努力の賜物に他なりません。

さて、現代社会においては少子高齢化が進む中、社会保障制度や医療制度の見直しが進められ、医療と福祉を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。

その中にあって、当法人グループが果たすべき役割は、地域の皆様が真に必要とされているものはなにかを正しく捉え、且つ時代の流れに沿った基準を満たす医療と福祉を提供することです。

そのためにも、法人をあげて様々な課題に取り組んでいくとともに、職員の育成に力を入れ、研修制度の充実や働きやすい環境づくりにより一層力を注いでいく所存です。

医療法人・社会福祉法人愛正会は、これからの10年、20年、その先の未来へ向け、今以上の厚い信頼をいただける法人グループへと成長できるよう精進してまいります。

医療法人 愛正会
理事長 横倉稔明

現在の医療と福祉を取り巻く環境は、大変厳しいものとなっております。少子高齢化の加速と共に社会保障費の財源不足が悪化していく中、診療報酬、介護報酬等の抑制や病床数の見直しなどが進められ、病院や福祉施設が安定的に運営していくにはあまりにも厳しい現実に直面します。また、そこに拍車をかけるように、医師や看護師、介護職員などのマンパワー不足も加わり、人的にも経済的にも、組織を維持することが難しい時代です。ベッドさえ埋まっていれば安心というかつての医療、福祉業界の常識はもはや影もなく、事業を安定的に維持するには、安全で安心な医療、福祉サービスを、いかに効率的に提供するかを常に模索していかなければなりません。さらに、医療と福祉は、その公共性に鑑み、正確性、透明性、継続性も求められるものです。

こうした厳しい現実の中で、医療や介護の崩壊が危惧されておりますが、人間が生きていく上で、医療と福祉は欠くことのできないものです。どちらか片方だけでは人ひとりに対する支援は十分とは言えません。満足していただく支援を提供するためには、医療と福祉が両方備わっていなければならないのです。幸いにも、愛正会は両方の機能を持った法人です。お互いの連携を深め、円滑に取り組むことで、サービスの幅をさらに広げていきたいと思います。そのためにも、常に時代の流れには敏感であり続け、求められていることに対して正確かつ誠心誠意をもって応えていく所存です。

これからの時代にあったガバナンスを構築しながら組織運営することで、愛正会の更なる発展に努め、地域の皆様に必要とされる医療と福祉を提供できるよう努力してまいります。

社会福祉法人 愛正会
理事長 金川美希子